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自重できなかった人の何かの捌け口
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ベイビーステップにはまりました。はい。

みんな好きすぎてほもにできない…けどしたい…!
罪悪感を吹き飛ばせ!


…なかった宮大

宮川くん(29)、大林くん(31)ってもえるって言ってたらフォロワーさんが書いてくださった小説が大層たぎったので、勝手に続きを書きました。
これだけでも読めるようにはしてます^^^













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最悪だ。
目が覚めた瞬間、宮川は酒の残った重い頭と、床で寝たせいで痛む身体を抱えながらそう思った。
それは、二日酔いするほど呑んだことを指しているのではない。それよりも、もっと深刻なこと。酒の力を借りてまで告白しようとした先輩に結局何も伝えられていない上に、そのまま寝落ちしたという事実について言っているのだ。
宮川はゆっくりと身体を起こすと、文字通り頭を抱えて部屋を見渡した。
告白を決意したはずが、本人を前に幾度となく気持ちが揺らいだ。その度に空けた酒の缶やつまみは、既に跡形もなく片付けられていた。しかも、散々呑んで絡んだ挙句、先に寝た後輩には毛布が掛けられているというのに、この部屋の主はといえば、何も被らずに腕を組んで、脇のソファに沈み込んでいる。
自分の家なのだから、勝手に寝た後輩になど気兼ねしないで自分のベッドで寝ればいいのに、こうやって優しくするから誰だって勘違いするのだ。大学時代に付き合っていた女も、結婚までした癖に勝手に出て行った女も。
そう考えると、段々腹が立ってくる。宮川は重い身体を引き摺るように、ソファの上で傾きかけている大林の元へと近づいた。
まだ起きる気配もなく、静かな寝息を立てている大林の前に着いたとき、サイドテーブルに置かれたメモが視界の隅に入った。手に取ってみれば、そこには見覚えのある大林の丁寧な文字が並んでいる。

『冷蔵庫の水は勝手に飲め。スポーツドリンクは×』

「……なんなの、ほんと」
溜息と共に思わず独りごちた宮川は、そのままキッチンへと足を向けた。遠慮なく冷蔵庫を開ければ、ミネラルウォーターとスポーツドリンクのボトルが並んでいる。その中の一本を取り出して、また大林の元へと戻った。
どうやらまだ寝ているらしい大林の隣に腰掛けて、ボトルを開ける。一口でボトルの半分ほどを流し込むと、冷たい水が頭を冷やしてくれるようだった。少し落ち着いてから、もう一度ボトルに口を付ける。それとほぼ同じタイミングで、肩に重みを感じた。何かと思って隣に目をやると、宮川がソファに座ったせいで傾いたらしく、大林が宮川に寄りかかっていた。
耳元で聴こえる寝息と触れた肩からの体温を感じながら、宮川はなるべく上半身を動かさないようにして項垂れる。
「何年我慢してきたと思ってんの……いい加減にしてくれないと襲うよ、マジで……」
手にしたままのボトルを弄びながら深い溜息を吐き、小さく呟いた。瞬間、不意に肩へ掛かる重みが消えた。はっとして顔を上げると、ソファの背もたれに寄り掛かって背を伸ばす大林と目が合った。思わず宮川が固まると、しばらく黙って眺めていた大林が突然吹き出した。
「それはちょっと困ると思って。それに、いきなりそういう目で見ろって言われても無理だからな。とりあえず、お友達からってことで構わないか?」
微笑む大林を見つめて、宮川はぼそりと呟いた。
「お友達って……じゃあ先輩は、今まで僕のこと何だと思ってたの……」
すると大林は意外そうな表情で宮川を見つめ、淀みなく答える。
「そんなの、かわいい後輩に決まってるだろ」
その言葉に、一切他意がないことはわかっている。それなのに宮川は、顔が熱くなるのを感じた。深呼吸を一回して、じっと大林を見つめ、口を開く。
「先輩、あの……やっぱり襲っていいですか?」
「なんでそうなる……」
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